2021年8月17日
「NPO法人 日本高次脳機能障害友の会」より

「NPO法人 日本高次脳機能障害友の会」より「2021年度メール通信No.3」が
届きましたので、転載します。


全国のみなさま

◇理事だより
 新型コロナ対策の切り札と思われるワクチン接種は、もうすまれましたか?
ここに来てワクチンが足りない現状になり一体どうなっているのか?そんな中、東京五輪では、メダルラッシュが続き、大きな盛り上がりを見せています。アスリートの活躍を見ていると思わず、コロナ禍を忘れて応援に力が入ります。
さて、今回のメール通信のご挨拶を依頼されました、シェイキング・ハンズの濵田です。広島での状況を少しご報告いたします。7月17日に公明党参議院議員、厚生労働副大臣 山本博司さんが広島へ来られ、お逢いすることが出来ました。広島県議会議員小熊良一さんと広島市議会議員川本和弘さんが同席され、私たちは副理事、家族役員2名の4名で広島の現状や課題、高次脳機能障害支援法がなぜ必要なのかを、お話させていただきました。30分という短い時間ではありますが、大変熱心にきいていただくことができました。
広島では県下4か所で家族相談会を実施しています。その中で特に最新思うことは、精神症状 特に暴言や暴力、勝手に動き回るなどで、家族が家庭で診ることが出来ない人の行き場が、精神病院しかなく、高次脳を理解しての対応がされないまま、薬を投与され人間としての機能が低下してしまい、家族がどうしたらよいのか相談に来られます。
各地域の皆様のところはどんな様子ですか?このような方はどうしていますか?広島には高次脳機能センターがあるけれど、受け入れてもらえていません。精神科医がいないのもおかしいと思いますが・・・・他県ではどうしているのでしょう。地域の現状を教えてください。
 (副理事長 濱田 小夜子)

◇報告
〇令和3年度 特定非営利活動法人 日本高次脳機能障害友の会 通常総会のご報告
令和3年度特定非営利活動法人 日本高次脳機能障害友の会の通常総会を令和3年5月30日にzoomによるオンラインにて開催しました。すでに会員の皆様には議事録をお送りしておりますが、当日は、活発な意見交換が実施でたと思います。今年度の大きな取り組みとして、新型コロナウイルス感染症の影響により延期していた全国大会を内田理事が主体となってオンラインでの開催に向けて準備を進めています。新型コロナウイルス感染症の影響により直接、繋がることが困難な世が続いておりますが、当事者・家族団体として団結し、今年度も当会運営にご協力いただければ幸いです。 
 (特定非営利活動法人 日本高次脳機能障害友の会理事長 片岡 保憲)

〇2021年6月23日(水)AMに高次脳機能障害支援普及事業全国連絡協議会、PM高次脳機能障害支援コーディネーター全国会議がWeb会議形式で開催されました。
全国連絡協議会では、国立障害者リハビリテーションセンター森総長の挨拶後の、全国各ブロックから前年度実績では、COVID-19の影響を受ける中での支援や研修等の実施方法等について報告がありました。続く厚生労働省社会援護局障害保健福祉部からの運営方針についてでは「高次脳機能障害の診断方法と診断基準に資する研究(ICD-11以降に伴う概念整理、診断実態に関するアンケート調査、脳画像診断と神経心理学検査に関する文献調査、で構成されている)」「厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業)の取り組み(支援マニュアルや支援者育成)」に関するお話がありました。

 支援コーディネーター全国会議では、講演として「ピア活動の意味と高次脳領域のピア活動に関する実態調査について」と題して、NPO法人あすなろ(兵庫県)相談支援専門員の彼谷哲志氏より当事者にピアサポート活動について当事者の視座からの講演、エスポアール出雲クリニックアドバイザー太田令子氏より2020年度自賠責運用拠出事業として行った「高次脳機能障害のピアサポート活動に関する実態調査」から見えてきたものについて講演がされました。彼谷さんの講演では、当事者ならではの視点で構成されており、「ピアでも皆が分かり合えるわけではない」「障害の受け止めができていない頃(自分の病気が治ると思っていた頃)は、べてるの家の当事者発表に共感できなかった」「『障害者雇用は負けで、自分は一般雇用で働ける』と思っていたが、ピアで話を聞いてもらい受け止めてもらったことが障害者雇用を検討するきっかけになった」等は当事者ならではの体験に基づいた内容でした。
その後の実績報告会は、山梨県の取り組みについて山梨県高次脳機能障害支援センターより発表がありました。
 休憩を挟んでのグループ討論会では、Zoomのブレークアウトセッション機能を活用して5人前後のグループに分かれて「1年前に外傷性クモ膜下出血となった50代男性への通所について、高次脳機能障害がある方の支援経験がない就労継続支援B型事業所での受け入れに関する事例検討会を企画する」に関する意見交換を行いました。職種や所属機関、地域性の差異もありましたが、オンラインでありながら有意義な意見交換ができたと感じました。

詳細につきましては、後日、高次脳機能障害情報・支援センターのHPに掲載されると思いますので、ご確認ください。
http://www.rehab.go.jp/brain_fukyu/shien/
(顧問 神奈川リハビリテーション病院 総合相談室 瀧澤 学)

◇お知らせ

〇日本高次脳機能障害友の会2021年オンライン全国大会
 お手元にチラシは届きましたか。 
2021年10月2日(土)9:30~14:30に開催されます。(詳細は添付チラシをご覧ください)
現在申し込みを受け付けています。参加費用は無料、申し込み締切は8月31日(火)となります。期間内にお申し込みいただいた方のうち、先着500名の方には大会資料を送付しますが、それ以降お申し込みいただいた方は、ご自身で資料のダウンロードをお願いいたします。

〇2021年度 高次脳機能障害実践的アプローチ講習会2回/年 ZOOMによるウェビナー開催
第1回 2021年 11月7日 お申し込みは、9月8 日10:00~ 
第2回 2022年 1月23日 お申し込みは、11月24日 10:00~
※添付資料1

〇TKKメルマガvol.53の発行
障害をお持ちの方も、お持ちでない方も、共に暮らせる住みやすい社会を作るにあたり、当事者とその家族である私たちに出来る第1歩は、高次脳機能障害の理解を広げることではないでしょうか。
※添付資料2

〇「いのち見つめて」の案内
「当会の理事長も出演予定の映画情報です。クラウドファンディング等へのご協力も検討いただけますとありがたいです。」
添付資料3  添付資料4  添付資料5  添付資料6
  
〇社会福祉法人「南高愛隣会」の顧問で最高検参与の田島良昭氏がご逝去されました。
https://mainichi.jp/articles/20210803/k00/00m/040/324000c 

〇サンバイオ株式会社アンケート調査のお願いについて
 現在、皆様のお手元にサンバイオ株式会社からアンケート調査が届いているかと思います。ご協力を何卒よろしくお願いいたします。

◇家族会紹介
『かがわ高次脳機能障害友の会・ぼちぼち』
今年も、暑い夏がやってきました。
毎朝の新聞の中で最初に目が向くのが、新型コロナウイルスの感染者数。毎年各地で起こる豪雨災害や取水制限中の香川では早明浦ダムの貯水率。各地の皆様もコロナ感染者のお話を身近に感じておられる方もいらっしゃるかもしれません。各自が感染対策を心掛けるしかありません。

家族会「ぼちぼち」の活動
かがわ総合リハビリテーションセンターの福祉センター内を拠点とし、定例会を毎月一回実施。参加者は、当事者と、その家族、コーディネーターや賛助会員(行政書士)。内容は、勉強会、相談会で成年後見の話など。リハビリ講習会(損保)、各地の当事者さんによる講演(主催・リハビリテーションセンター)。それ以外にも、新年会、お花見、季節の作品作り、料理やお菓子作り、音楽(ギター)を楽しむ会、ボーリング大会、リハセン祭でのバザー参加など。

しかし、昨年度からは様々な行事に制約があり、何度も中止となりました。
SNSではFacebook『かがわ高次脳機能障害友の会.ぼちぼち』を紹介。昨年、他県のオンラインリハ講習会に参加したのをきっかけに、リハセン主催の講演会もオンライン開催。そして定例会も合田会長の呼びかけでパソコンを持ち寄り、ズームの勉強会。これにより、県外(徳島県)の方もコロナを気にすることなく参加可能に。10月2日に開催される、日本高次脳機能障害友の会のシンポジュウムも、自宅または会場を借りて、参加できるように予定しています。ですが、まだまだ誰もが恩恵を受けられるだけの知識や環境を整えられる状況ではありません。
また、当事者を支える家族が高齢になると、今まで会に参加されていた方も退会されたり、不通になってしまいます。気になる方には電話をしたり参考資料をお送りしたり、時には出向いていき、お話を伺ったりしております。しかし私自身、この先いつまで車の運転ができるか見当もつかない為、若い方にこの先をつないでいってもらいたいと思っております。

コロナが多少なりとも落ち着き、全国の皆様方が、一同に集まれる時がくる事を願ってやみません。
                                              (前会長 岩部 トラエ)

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NPO法人 日本高次脳機能障害友の会
〒780-8014 高知県 高知市 塩屋崎町2丁目12-42 
TEL:088-803-4100  FAX:088-803-4420
事務局 岡村 忠弘
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