南房総高次脳機能障害家族と支援者の会 なんぼーこーじの毎月更新の会報です
安房の国から2017 南房会ストック6月号
南房総高次脳機能障害家族と支援者の会

安房の国から2017   南房会ストック6月号

                 南房総高次脳機能障害家族と支援者の会
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 5月度定例会の内容
  今月は鴨川での定例会です

 1、会員相互の交流と親睦

 2、10周年の取り組みについて
   日時 11月11日(土) 場所 富浦さざなみホール(予定)
   内容 第1部 10周年セレモニー
      第2部 劇「高次脳になった当事者が家族会と出会うまで」

 今後の予定

 1、6月 4日 「安房夢まつり」 南総文化ホール 10時~16時

 2、6月17日 定例会 沓見 午後1時半~
   10周年の劇で行う「記録」を忘れずに持ってきてください

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  6月と言えば「梅雨」

 5月に入り南房総の山々は新緑に輝き 薄い緑や濃い緑に包まれています
皆さんはどの緑が好きでしょうか 巷(ちまた)ではこれを「よりどり緑」
と言うようです な~んて言ってるうちに沖縄・奄美地方は梅雨入りだそう
です 6月は北海道と小笠原を除いて全国的な梅雨の時期です すでに田ん
ぼは田植えも終わり 稲の成長にはなくてはならない季節です

 先日 乾燥して山火事が多くありましたが それを考えるとやはり雨はあ
りがたいと思いますが あまり降りすぎると今度は土砂災害の問題も出てき
ます なんとも自然相手の事ですからうまくお付き合いして行くしかありま
せんね くれぐれも注意したいとは思います

 梅雨に多く雨が降るのは西日本が多いそうで 東日本では秋の長雨の頃に
台風と重なって多く雨が降るとか 気象庁の統計にも出ているようですが
雨で困るのは障害者の皆さんも同じではないでしょうか 普段はリハビリで
自分の事は出来るだけ自分で行う 必要以上の手はなるべく差し控えること
も大切ですが 問題は雨や風ですかね 気象条件の悪い日は積極的に声を出
しまわりに助けを求めてください

 晴れて穏やかな日と違い 外出する時に雨が降っていれば路面はすべりや
すく傘を差すのも難しい時は助けを求めることです 特にこの時期は気をつ
けなければなりません 家族や友人と話しをすることで雨の対策を考えてお
けば不安材料が減ります それが防災にもつながります 日頃から準備をす
ることが大切ですね 困った時は遠慮せず自ら発信して下さい

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  「日本の高次脳機能障害のあゆみ」

 現在の日本の障害区分は大きく分けて 精神障害・身体障害・知的障害に
分けられていますが 近年の医療現場やリハビリテーションの発展で障害が
単に精神障害の枠の中に入れられていたのが じつは複雑な傷害の集まりで
ある事が明らかになってきました 高次脳機能障害もその中の一つです

 日本において高次脳機能障害の取り組みが動き出したのは 1999年に
はすでに北海道にあるコロポックルという団体は 高次脳機能障害者を含め
200人の当事者の支援に動いていますので その数年前から叫ばれ始めた
と言っていいと思います それまでは高次脳機能障害という言葉はあまり使
われず失語症・失認症などと言っていたようです 

 しかし 高次脳機能障害の患者にあっては、言語・身体障害・聴覚障害だ
けという一つの側面だけで見るのではなく それらを総合的に見ていかなけ
れば本当の支援はできないことに気付き始めます「日本失語症学会」も「高
次脳機能障害学会」と名称を変更し 高次脳機能障害が社会的にも認知され
てきたことを感じ始めてきます

 けがや病気により脳に損傷を受けた方では 回復して退院後に初めて家族
から「怠け者になった」とか「人が変わった」と言われる方がいます 一見
身体の障害がないにもかかわらず 社会生活や日常生活の場に戻って初めて
事態が深刻であることに気付き 再度診察を受けると原因が高次脳機能障害
だったということです ここに高次脳機能障害をもつ人たちが抱える問題が
あります 脳の障害に見られる症状は外見からは分かりにくく また病院に
いる間は気付かれないことから、気付いた時にはどこで支援サービスが受け
られるのかよく分からず 相談もできず 結果として医療や福祉の谷間に落
ちてしまうということが起こります 障害者が本来受けることができる医療
から福祉までの連続したケアが、高次脳機能障害では適切に提供されていな
いということで 近年わが国で社会な問題となりました

 そこで厚生労働省は事業として、この問題に積極的に取り組む地方自治体
と国立身体障害者リハビリテーションセンター(以下国リハ)が一緒になっ
て高次脳機能障害者への連続したケアを実現するために 高次脳機能障害支
援モデル事業を平成13年度から5か年の予定で始めます 実施主体となる
地方自治体は、北海道・札幌市、宮城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、三重
県、岐阜県、大阪府、福岡県・福岡市・北九州市、名古屋市(以上平成13
年度から)、広島県、岡山県(以上平成14年度から)でありこれに国リハ
が加わっています

 各地域にある拠点施設と国リハは 高次脳機能障害者の機能回復訓練のほ
かに 関係する医療機関 障害者施設や家庭等と一緒になって 社会復帰支
援や生活・介護支援を実際に行ってみることになりました 最初の3年間
(前期)では この経験と障害者の方々の承諾を得たうえで集められたデー
タから高次脳機能障害の行政的な「診断基準」「標準的訓練プログラム
(案)」「社会復帰支援及び生活・介護支援プログラム(案)」が作成され
16年度と17年度の2年間(後期)では 作成した診断基準や訓練支援プ
ログラムが適切なものであるかどうか、実際の現場で用いてみて検証されま
す また 支援のためのネットワーク作りを通じて 全国に普及可能な支援
体制作りが進められていきます 

 そして 近年の高齢化で認知症の問題がクローズアップされ 日常生活が
困難な認知症に対して 高次脳機能障害では日常生活は一応できるが 注意
を払う・計画を立てる・記憶するなど バランスよく自分の感情をコントロ
ールするといったことが難しくなる人が多いということがわかりました 今
後は支援体制の充実に加え ダメージを受けた脳をどう回復させるのかの医
学的研究が進められています 高次脳機能障害の当事者にとっては明るい展
望が見えてきました 今後に期待したいですね

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  南房総家族会「10周年」の取り組み

 私達南房総高次脳機能障害家族と支援者の会では、設立から多くの方に支
えられ励まされ、南房総地域で高次脳機能障害の当事者と家族、また支援し
ていただいてる皆さんで高次脳機能障害を広く知っていただく活動を行って
まいりました。活動を始めて早10年になり、一つの区切りとして10周年
記念式典の取り組みを行う事になりました。

 一言で10年とは申しますが、山あり谷あり笑いあり涙ありで、去って行
った会員もいれば新会員もいまして、思い出深い10年でした。まだこの地
域で知られていなかった高次脳機能障害ですが、この10年で一定の成果も
あり、今後は広く障害の当事者や家族と交流を深め更に前に進んで行きたい
と考えています。

 すでに5月の定例会より検討段階に入り、館山市・鴨川市・南房総市・鋸
南町の3市1町には、この取り組みを通じて高次脳機能障害の周知徹底と支
援体制の確立、多くの方にこの障害の存在と理解をしていただく、また、現
在の会員がこの障害になった事故や病気、そしてその方を支える家族の思い
を集約し劇にするという、なんとも恐れを知らぬ素人劇団の発表会ですが、
それを支えてくれる経験豊かな人材の確保をと考えています。

 日程は11月11日(土)南房総市富浦町さざなみホールを予定していま
す。家族と支援者の会総力を挙げて取り組みます。ぜひご協力とご支援よろ
しくお願いいたします。

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  「千葉県民の日」

 1873年(明治6年)6月15日、木更津県と印旛県が合併して、千葉県が誕生、
千葉郡千葉町(現在の千葉市中央区本千葉町)に県庁が設置されます。この
日を由来として、一般公募により選ばれ、県の人口が500万人を突破したこと
を記念して、1984年(昭和59年)に記念日として制定されました。県条例に
おいて「県民の皆さんがふるさとを愛し、豊かな千葉県を築くことを期する
日」と定義されています。

 ディズニーランドに押し寄せる千葉県民。鴨川シーワールドも千葉県民で
あふれています。県内のいろんな施設が入場料無料や割引だ!東京ドイツ村
は千葉県民の日にちなみ、入場、観覧車を無料で利用できる!ふなばしアン
デルセン公園は中学生以下の子供は入園料が無料となり、バラやアジサイ、
ラベンダーなど、季節の花々が見頃を迎える。マザー牧場も子供無料大人は
割引とテーマパークは大賑わい『千葉県民の日』最高ですね!

 また、6月1ヶ月を県民の日月間として様々な取り組みが行われます。南
房総地域では、南総文化ホールで4日(日)「第19回あわ夢まつり」を皮
切りに、10日土)「安房高校吹奏楽部 第24回定期演奏会」、11日「第
21回しおさいコンサート」。6月15日(木)「なのはなシニア千葉 特
選演芸会」など多彩な催しが行われ、日頃の練習の成果が発表されます。せ
ひ見て聞いて楽しんで下さい。

 さて、この時期家庭菜園も花盛りで、きゅうり・トマト・ナス・トウモロ
コシなどを植え、ぐんぐん育つてきますので収穫が楽しみです。自然と土の
恵みに感謝する時期です。しかし明け方ともなると日中の日差しに騙されて
グーンと冷えますので風邪などには気をつけて下さいね

 今月もご覧いただき ありがとうございました  
問い合わせ 南房会 ishiguro.hiroaki@beige.plala.or.jp