南房総高次脳機能障害家族と支援者の会 なんぼーこーじの毎月更新の会報です
安房の国から2018 南房会ストック6月号
南房総高次脳機能障害家族と支援者の会

************************************
 
5月定例会の内容 
 
今後の予定

・6月 3日(日)あわ夢まつり
         午前10時開場 10時30分開演 南総文化ホール全館
         雑貨販売
 
・6月 9日(土)安房高第25回定期演奏会 
         午後1時開場 1時30分開演 南総文化ホール

・6月16日(土)第1回日帰り研修会「安房の歴史を学ぶ」
         誕生寺・清澄寺 参加費2,500円 
           殺生禁断の地 誕生寺・鯛の浦
           開眼の地 清澄寺・精進料理
 
・9月30日(日)映画会「抱きしめたい」高次脳機能障害の花嫁
         冨浦さざなみホール
         高次脳機能障害支援普及事業
         主催 亀田リハビリテーション病院
         後援 南房総高次脳機能障害家族と支援者の会
            NPO法人スマイル安房
            
************************************

  南房総市チャレンジ事業提案書
 
         「解り合える地域をめざして」
 
                      NPO法人スマイル安房
                           理事長 石黒 弘明

 
 スマイル安房は「南房総高次脳機能障害家族と支援者の会」の支援団体として、
2年前に発足しました。高次脳機能障害は、交通事故や脳梗塞・くも膜下などで
脳がダメージを受けた箇所によって、記憶ができない・身体が思うように動かな
いなどの症状が出る障害です。この障害はまだ広く知られていないため、支援普
及活動を行っているところです。
 
 スマイル安房発足時の2年前に熊本地震が起きました。その年の7月には神奈
川県相模原で障害者殺傷事件がありました。入所者19人を刺殺し、入所者・職
員計26人に重軽傷を負わせる事件は、社会に大きな衝撃を与えました、「障害
者なんていないほうがいい」という、当事者家族や支援団体に対する挑戦的な身
勝手な犯行に、驚きと怒りを覚えました。
 
 この事件は、単に神奈川県相模原で起きた特殊な事件としてとらえるのではな
く、この南房総でも起こりえる事件として考え、お互いが解り合える地域にしな
ければなりません。高齢者は高齢者だけ、障害者は障害者だけ、若者は若者だけ
というのではなく、世代間や置かれた状況の垣根を超えた交流が求められていま
す。
 
 スマイル安房が発足時に行った記念コンサートでは、熊本県出身のミュージ
シャンを招いて熊本地震の支援を行い、拓心高校の音楽部の方にも参加もいただ
き、高齢者・障害者・若い方々との交流の場をつくりました。今後もこのような
交流の場の提供を積極的に行ってまいりたいと考えています。
 
 昨年は、高次脳機能障害家族会が創立10年を迎えました。当事者を抱えた家
族だけでは難しいと言うことで、スマイル安房は後援団体として5月より創立
10周年記念準備会を立ち上げ、安房圏域の行政の方やお世話になった方々を来
賓としてお迎えし、11月11日に盛大に10周年記念イベントを執り行うこと
ができました。
 
 今年度は、発足以来考えていた障害者の社会復帰・社会参加として、スマイル
安房の研修を終えた1名が、障害者枠での就労ではなく一般就労として介護老人
ホームの清掃業務を行っています。また、この清掃業務(ハウスクリーニング)
では不動産会社の支援をいただき、アパート退室時の原状回復のための清掃を行
うなど、第2、第3の当事者の社会復帰をめざしているところです。さらに、重
度の障害当事者には、パラリンピック競技「ボッチャ」を取り入れ、チームを作
り、障害者スポーツにも取り組んでいきたいと考えています。
 
スマイル安房は今後も「解り合える地域を目指す」交流の場の提供と共に、障害
者の社会復帰や社会参加に積極的に取り組み、また、大規模災害に対する支援活
動にも取り組んでまいります。
 
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::

 
  「沓見バラエティーショー」実施報告
 
                      NPO法人スマイル安房
                           理事長 石黒 弘明

 
 第2回「沓見バラエティーショー」を5月23日(水)に行いました。この取
り組みは、高次脳機能障害支援普及とスマイル安房の拠点である沓見作業所を広
く知っていただく目的で行いました。また、南房総市のチャレンジ事業の一環と
して、補助金をいただけることになりました。南房総市には厚く御礼を申し上げ
ます。
 
 第1回は、スマイル安房設立時の2年前、落語家の喜楽亭安呑さんと甲州亭わ
いんさん、NPO法人冨浦作業所、丸山公民館利用団体のハーモニカサークル、
カラオケ同好会、沓見交流施設利用団体桟橋の会など、参加スタッフは総計60
名になりました。
 
 今回は、前回の舞台・装飾などを利用し、ピアノは友人より寄付していただく
など、実施にあたって問題はありませんでした。昨年の10月から出演交渉に入
っていた林家久蔵さんは、東京でPTA会長されているそうで、現在子育て支援
に奮闘しています。今回家族会の話をしましたら「高次脳は知らなかった。大変
ですねー。私でお役に立つならば…」と快く承諾していただき、スマイル落語会
の人選は決定。今回はピアノがありましたので、スマイル音楽会の人選に入り、
東京音大卒、イタリアオペラ専攻、ソプラノ歌手で生徒さん60名を教えている
埼玉の白石みずゑさんを紹介いただき、2月に決定しました。白石さんは、南房
総に友人がいて、たびたび訪れていたようで、埼玉にない景色・海・環境が良く、
今回の出演を楽しみにされていたようです。
 
 3月に入ってチラシを1300枚印刷。各支所・団体・セブンイレブン等に貼
っていただき、沓見周辺の朝日新聞朝刊に折り込みを入れ、4月、大房岬さくら
まつりで高次脳機能障害とバラエティーショーを宣伝。南房総でボランティア活
動を行っている若者と知り合い、スマイル安房の活動を説明すると1名がスタッ
フとして参加を了承。4月後半、船形まつりに雑貨販売で参加、高次脳機能障害
とバラエティーショーを宣伝。後日チラシを見て電話で4件の問い合わせあり、
主に落語の時間を説明しました。
 
 5月中旬、房日新聞に掲載され、当日までに21件の問い合わせがあり、主に
沓見の場所を説明。直前に西城秀樹さんの死亡のニュースがあり、2度の脳梗塞
からの復帰後で、家族会でも衝撃が走りました。
 
 5月23日開催当日。朝からあいにくの雨で参加者の出足が鈍い。10時40
分開演、領家さんの話芸と手品で会場が温まったところで落語へ進み、思いどう
りの爆笑です。中入りで参加者から西城さんの話題が。「脳梗塞ってひとつの部
位? くも膜下出血も? 総称が高次脳機能障害なのかー、初めて知った」…など
の意見があり、その家族会がここを拠点にしていますと説明。「スマイル安房は
その家族会の支援団体です。」と説明すると、「俺も高次脳機能障害だよ」と言
う方がおり、「でももう80歳だからねー。こんな支援団体があるのは頼もしい
ねー。だから今日きたんだよ。応援するよ」とのこと、これには感激しました。
 
 午後の開演は白石さんの音楽会から。障害者との掛け合いで歌あり笑いありは
さすがでした。午後の部の落語も大爆笑で終演。すべてが終わり今回司会でお手
伝いいただいたボランティアの方が、「スマイル安房に入ります!」と言ってく
れました。経験豊富な人が加わってくれたのは、大きな収穫でした。
 
スマイル落語会出演 林家久蔵さん 喜楽亭安呑さん 安房家落馬さん
スマイル音楽会出演 白石みづゑさんとその仲間たち
NPO法人ふれあいハウスさん B型作業所みつばちワークさん
中里ワークホームさん 鴨川フオークダンスさん 房日新聞様 
丸山公民館様、椅子30脚お貸しいただきありがとうございました。 
 
スタッフも入れて参加者総計70名。
本降りの雨の中、みなさんありがというございました。
 
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 
 「食中毒警戒警報発令」

 
 6月になりました。梅雨の時期に気を付けなければならないのは、食の管理です
ね。ニュースでもレストランや旅館など、飲食店での食中毒が取り上げられますが、
家庭で毎日食べている食事でも発生しています。ただ、家庭での発生は症状が軽か
ったり、発症する人が1人や2人のことが多いことから風邪や寝冷え体調不良など
と思われがちで食中毒とは気づかれず重症になったり、死亡する例もあります。
 
 千葉県では6月から9月30日までの4ヶ月間を「食中毒警戒警報発令」として
注意喚起をしています。昨年度の安房地域での食中毒は8件、患者数は281人だ
ったそうです。特にパンやお弁当を作っている障害者施設も多く細心の注意が必要
です。
 
 千葉県では予防3原則「細菌を付けない・増やさない・やっつける」の徹底をお
願いしています。食品の管理でも、冷凍保存は細菌を殺しているわけではなく、動
きを抑えるだけなので早めの使用を呼びかけています。食品購入後は寄り道をせず
すぐに帰るように心がける。キッチンを清潔に。こまめに手を洗うなど、気を付け
てください。
 
 この時期は「まとめ買いをしない・新鮮なものを買う・すぐに食べる」よう心が
けましょう。 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

  今月の貴方に贈る言葉
 
   「人にものを教えることはできない
      できることは 相手のなかにすでにある力を見出すこと
                          その手助けである」
 
                      ガリレオ・ガリレイ (天文学者)

    
 今月もご覧いただき ありがとうございました  
問い合わせ 南房会 ishiguro.hiroaki@beige.plala.or.jp