南房総高次脳機能障害家族と支援者の会 なんぼーこーじの毎月更新の会報です
安房の国から2018 南房会ストック7月号
南房総高次脳機能障害家族と支援者の会

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6月定例会の内容

・6月の定例会は、2021年日蓮上人生誕800年ということで、
 誕生寺と清澄寺(せいちょうじ)に研修に行きました。参加13名
 
今後の予定
 
・7月21日(土)家族会定例会 午後1時30分~ 沓見 楽市座
 
・7月28日(土)めぐみの里納涼祭 午後6時~ 大山千枚田の近く
                       
・9月30日(日)映画会「抱きしめたい」高次脳機能障害の花嫁
         冨浦さざなみホール
         高次脳機能障害支援普及事業
         主催 亀田リハビリテーション病院 
         後援 南房総高次脳機能障害家族と支援者の会
            NPO法人スマイル安房

・例年9月30日は白浜きらりフリーマーケットですが今回は参加しません。
 
・11月に予定のスマイル安房のイベントは、西日本水害の復興支援のため
 中止にしました。
 
・8月は家族と支援者の会の定例会はお休みですので、このストックも
 お休みします。

・9月の定例会は鴨川で行います。くわしくはホームページで。
 
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   「西日本豪雨水害」
 
 NPO法人スマイル安房では、西日本豪雨水害復興支援義援金の取り
組を行います。7月7日からの西日本の大雨の影響で、12日現在、広
島・岡山・愛媛の3県を中心に死者200人不明者60人を超え、発生
から一週間になるもまだ被害の全体像が見えないなど、未曾有の大災害
となっています。
 
 スマイル安房では、11月に行うイベントの実施に向け6月後半より
準備に入りましたが、今年度のイベント(チャレンジ事業を除く)をす
べて中止とし、豪雨水害復興支援に切り替えます。お宅にある不用品で
未使用で良質なものを寄付していただき、チャリティバザーを行い、売
上を義援金としておくります。もちろん現金でも受付けております。
 
 東日本の災害では、友人が大船渡出身で広く南房総で義援金を訴えて
いましたので、大船渡におくりました。皆さんからいただいた義援金を
有効に使うため、今回も西日本に関連する方を通じておくりたいと考え
ています。

 阪神・淡路大震災では、長期にわたる復興支援はもはやボランティア
では限界があり、行政でもすぐには動けないとNPO設立が奨励され全
国にNPOが設立されました。NPO設立の原点に立ち戻り、復興支援
を行うことでイベント中止となりますが、関係各位の皆様にはなにとぞ
ご了承いただきたくお願い申しあげます。
 
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   「ボランティア」
 
 現在、西日本の水害では多くのボランティアの方々が活躍していますが
この「ボランティア」の意味を考えてみました。もともとは宗教的意味合
いが強く、布教活動(奉仕者)ということですが、自らの意志により参加
した志願兵のことでもあるようです。小さな村や町が敵の侵略から守るた
めに志願して命がけで戦うということでしょうか。
 
 日本では、戦は春か秋、場所によっては冬。田植えや収穫の時は戦をし
ない暗黙の了解があったようで、兵の皆さんは百姓でしたから「腹が減っ
ては戦は出来ぬ」と言うことでしょうね。ところがこの暗黙の了解を打ち
破った方がいます。皆さんご存知の織田信長さんです。
 
 信長は戦う専門集団を創設。これには周辺の皆さん驚いたでしょうね。
1年中戦えるわけですから、当然相手も専門集団を作らざるをえません。
腕に覚えのある武士を雇い、手柄を立てれば出世する。当時日本には志願
制度はありません。ただし、ザビエルが鹿児島に来てキリスト教の布教活
動を行い、ルイス・フロイスが信長や秀吉に会っていますので、もしかし
たらボランティア(布教・奉仕活動)を広めていたかもしれませんね。

 ですからボランティアと言う言葉は日本にはなかった。日本にボランテ
ィアらしき言葉が出てくるのは1970年代ごろからで、若者が中心でし
た。1980年代は主婦層に広がり、定着するのは1995年の阪神・淡
路大震災からで、歴史的にみれば日本では昨日出来たようなものです。
 
 大規模災害が起こった時に、テレビやラジオの情報に自分も何か手助け
ができないかと駆け付けたはいいが、何をどうすればいいのかわからず指
揮系統も混乱して、「ボランティアって何をしに来たんだ!被災者の飯は
食うわ、被災者が飲むべき水を飲み、被災者が寝るべきところで寝てた」
との非難が多かったようです。
 
 ところがどうですか今回のボランティアの皆さん、勉強してきているで
はありませんか。「阪神・淡路の震災で助けてもらった恩返しです。今回
は息子を連れて来ました」とか、自分が食べる食料やテントなどすべて持
参して来ています。まさに日本のボランティア活動が定着したんでしょう
ね。
 
 さて、このボランティアの言葉ですが、多くは行政の皆さんが使います。
今回の西日本の水害や、2020年に行われるオリンピック・パラリンピ
ックで使われます。水害で人命にかかわる支援の現場と、お祭り騒ぎのオ
リンピック・パラリンピック。何かおかしいとは思いませんか? ボランテ
ィアという言葉が同等に扱われる、災害はお祭り騒ぎと同じですかね。あ
なたはどう思いますか。
 
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   「ケアをケアする」
 
 先日、救急隊員の話を耳にすることがありました。「子供の事故があっ
て救急で駆けつけると、倒れていた子供の靴が自分の子供と同じ靴だった。
まさか!」自分の子供ではなかったが、もし自分の子供だったらと夢に出
てくるそうです。常日頃悲惨な交通事故の現場ですから、いくら救急隊員
でも目をそらしたくなる現場もあるそうです。
 
 中には眠れなくなる・うつになる・食事が進まないなど、それが原因で
退職する人もいるそうです。そこで、救急隊員をケアする救急隊員がいる
そうで、話を聞いてもらって少し心に余裕ができた、助かりますという話
でした。
 
 これは現在のいろんな施設でも同じことが言えるのではないでしょうか。
施設でケアをしている方も、いやなこともあるし、泣きたい事もあります
が、仕事ともなればそんなことは言ってられない。笑顔で対応を迫られる。
それが重なり、ささいな事で腹が立つ・夜眠れない・疲れやすいなどスト
レスによるさまざまな症状が現れます。
 
 そこで大切なのは、「ケアをケアする」スタッフ同士の交流の場の確保
です。話すことでリラックスする・笑う・趣味の会話などで心に余裕を与
え、自分で一度立ち止まり、相手も立ち止まらせる。日常の生活に区切り
を設け、私生活と職場を切り離します。
 
 施設スタッフの入れ替わりは2・3年で3割~5割とか聞きました。ま
た新しい施設ができても職員が集まらない。人口減少ですから人手不足も
わかります。今いる職員の方に長く勤めていただくためにも「ケアをケア
する」ことが大切ではないでしょうか。
 
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   「さて、7月になりました」
 
 「暑い!暑い!暑い!気象庁何とかしろ!」と電話をかけた人がいたそ
うで、電話を受けた方が「ええ~っ!」と震え上がったとか。これを林家
木久扇師匠だと、笑点流に言えば「ば~か!」、歌丸師匠であれば「寄席
に来なさい、私が寒くしてあげます」と、得意の怪談話をするかもしれま
せん。先日他界されまして残念です。
 
 5月23日に行ったバラエティーショーにきていただいた林家久蔵師匠
も悲しんでおられるでしょうね。この南房総けっこう落語が盛んで、南総
文化ホールや富浦さざなみホール、お寺んなどでも行われています。23
日もバイクで通りかかった方が「生の落語は聞いたことがないので」と入
ってきて、大笑いして帰って行きました。
 
 南房総に来るときは、いまどこで何をやっているのか調べて来るのもい
いですよね、ぜひ今年の夏も南房総にいらしてください。
お待ちいたしております。
 
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   「今月の貴方に贈る言葉」
 
   「人を守ってこそ 自分も守れる
        己の事ばかり考える奴は 己をも滅ぼす奴だ!」
 
                       黒澤 明 (映画監督)
 
 
今月もご覧いただき ありがとうございました  
問い合わせ 南房会 ishiguro.hiroaki@beige.plala.or.jp