南房総高次脳機能障害家族と支援者の会 なんぼーこーじの毎月更新の会報です
安房の国から2022 南房会ストック12月号
南房総高次脳機能障害家族と支援者の会

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 今後の予定
 
・12月24日(土) 12月17日(土)の家族会定例会は千葉リハオンラ
           イン講座の都合により、24日(土)に変更します。
           亀田リハビリ病院会議室 午後1時30分~
 
・1月15日(日)  日本高次脳機能障害友の会 オンライン全国大会
           館山の障害者就労支援施設「大丈夫」が会場です
           午前9時30分~午後2時30分
           第1部 シンポジュウム
           第2部 各地の家族会 活動報告
 
・1月21日(土)  家族会定例会 新年会 会費600円
           沓見楽市座 午後12時~午後3時
 
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   高次脳機能障害
 
   「私の息子はどうなったの?」  k・k(59才)
 
 高校3年生、あと半年もすれば卒業で社会人として進路を、と考えている
時の交通事故。病院で緊急手術後、命は助かったが2ヶ月入院。退院後の息
子はなぜか身体が思うように動かず言葉もはっきりしない。息子はどうなっ
てしまったのか。リハビリは続けているが病院でも「今までよりも良くなっ
ていますよ」と言われるが、早期の回復は出来るのだろうか不安でした。
 
 残された高校生活でしたが、なんとか担任の先生や学友の皆さんのおかげ
で卒業できました。しかし今後の事では役場に相談に行ったり、千葉県のリ
ハビリセンターや埼玉の国立リハビリセンターを紹介されて、通いましたが
「このままリハビリを続ければ良くなりますよ」と言われるだけで、ただ年
数が過ぎていきました。「私の息子はいったいどうなってしまったのか?」
 
 そんな時娘が、あるチラシを持ってきました。今度この地域にできた「千
葉県中核地域生活支援センター」と「高次脳機能障害家族会」でした。「も
しかしたらお兄ちゃんこれかもよ、交通事故や脳梗塞って書いてあるよ、お
母さん行ってみなよ」と言われ、家族会の会合に行くと、息子と同じ方がい
ました。思わず「やっとたどり着いた、何年かかっただろう。息子の原因が
やっと解った」なんだか涙が出てきました。会員の方の会話も理解でき、気
持ちの中でもやもやしていたものが晴れてきました。
 
 この障害、解明されてまだ浅く、息子の交通事故の頃はまだ知られていま
せんでした。自分と同じ家族がいるかもしれません。今息子は障害者就労支
援の施設で元気に働いています。
 
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   「全国旅行支援 勝手に協賛して委員会」南房総見どころ満載 !
   
 今回は「南房総SDGs観光ネットワークをめざして」と題して、南房総国
定公園未来の道の駅めぐりを考えます。現在の宇宙船地球号は、温暖化による
気候変動やプラスチックなどの環境問題をはじめとして、多くの難問を抱えて
います。また、日本の地方では人口減少や限界集落など、このままでは先がな
いようにも思えます。ただ、行政も民間も何もしていないわけでもありません。
道の駅を作って観光客を呼んだり、地元のPRをしたり、なんとか都会から人
に来てもらうためにいろいろ手を変え品を変えというところでしょうか。でも、
すべてが単発でつながりがありません。それは、各市町単独での取り組みにほ
かありません。そこで、国定公園の段階で千葉県と各市町が手を結び、環境問
題や温暖化の防止など諸問題を取り上げ、今後の千葉県と各市町のありかたを
考えて行くべき時期に来ていると思います。
 
 皆さんご存知の道の駅、南房総に12ヶ所とそれに準ずる(みんなみの里、
酪農の里、マザー牧場、鋸山)場所が数か所あります。この道の駅、1,快適
な休憩のための空間 2,沿道地域の文化・歴史・名所・特産物などの情報の
空間 3、地域の核ができ、活力ある地域づくりの空間、として市町村長から
国土交通省道路局に申請して登録され、「道の駅」と名乗ることができます。
また、地域を代表する市町村・公益法人等と道路管理者が一体となって整備を
行うところに特徴があります。
 
以前に千葉県として海岸線にサイクリングロードを作る計画があったように記
憶していますが、その後どうなったのか話は聞きません。南房総の各市町で海
岸線にサイクリングロードらしき道がありますが、どこともつながっていませ
ん、ですが整備すれば十分できると思います。南房総市旧三芳村は信号がほと
んどありませんので、自転車ロードレースが行われた事があります。これらの
道路は整備されているのでほとんど草刈りをすれば使えます。マラソンでは、
館山の若潮マラソンや千倉でも海岸線で行っています。鴨川では、前原海岸で
以前に市民祭りでしたか、関東近辺のよさこいソーランチームの団体の参加で
賑わったことがありました。これらすべてが各市町単独で、道の駅とのつなが
りもほとんどなく、どれも年1回かすでにやっていないイベントもあります。
もったいないとは思いませんか。
 
 南房総地域の道の駅はほとんどが海岸線にあります。それをすべてサイクリ
ングロードとしてつなげば、散歩・サイクリング・マラソンなどのイベントも
できます。自動車の通行ができない専用道路と道の駅が合体すれば、食事・ト
イレ・休憩なども完備されて、キャンプ場や釣り、サーフィンなどすべてがで
きますし、各市町の独自のイベントや県主催のイベントも可能で、JRでも自
転車を乗せて都会から来ることもできる。おそらく日本でもこれだけの規模の
自転車専用道路はありません。
 
 ただ、大きなプロジェクトが動くときに必ず現れるのが、リゾート開発など
に名を借りた乱開発で、20年後・30年後のゴーストタウン化ですから、国
定公園にふさわしく温暖化防止、自然保護、健康志向と、今ある資源の有効活
用を前面に考えて行くことが重要ですね。NPO・自転車愛好会・マラソン等
の団体の参加であれば、良い意見もあるでしょうね。それが起爆剤となって観
光の面でもホテル・旅館あるいは地域活性化につながっていきます。すぐに変
わる事は出来ないでしょうが、今できる事が重要で、このまま何もしなければ
未来はありません。
 
 「つなぎつながる資源の活用、未来にはばたけ道の駅」
   
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  「本多 忠勝」
 
 来年のNHK大河ドラマは「どうする家康」とか、また家康かい!でしょう
ね。今年は頼朝で信長・秀吉・武田・上杉と資料も豊富ですから、多少中身を
変えながらとは言っても全体の流れが変わるものではありません。それにどの
武将も500年前の皆さんですから、資料から推測するもので人物の性格や人
間性についてはわかるはずもありません。ただ言える事は、やはりすぐれた家
臣の皆さんがいたということでしょうね。
 
 以前から南房総では「里見氏を大河ドラマに」とノボリを作って宣伝してい
ます。資料が乏しいので大方想像の枠になるのでしょう。ところが仕事でいす
み方面に行ったとき、大多喜城のそばでしたが、本多忠勝の居城で城の周辺は
城下町風になっていて、驚いたのは「本多忠勝を大河ドラマに」とのノボリが
数多く立っていました。いやいやなんて言ったって徳川四天王で戦では負けた
ことがない!と言われた本多忠勝、城下町の皆さんも熱が入ります。
 
 今回の「どうする家康」では、戦に行ったらただ勝ただ勝の本多忠勝に注目
ですね。南房総国定公園夷隅郡大多喜町の大多喜城を覚えてくださいね。この
町の名物が10万石饅頭(まんじゅう)で、これをお土産に買っていくと、誰
もが本多忠勝ファンになると言う不思議な饅頭で、食べると力が湧き、ただ勝
ただ勝とスキップで走り回ります。
 
 この本多忠勝、生まれは愛知県岡崎市で幼いころから家康に仕え、今川義元
が桶狭間で信長に敗れ、家康と信長が清洲同盟締結後、いくつかの戦に参戦。
常に家康の居城の城下に住み、旗本部隊の将として活躍します。その後姉川の
戦では、家康本陣に迫る朝倉軍1万に対し一人で向かって行き、朝倉軍の豪傑
真柄十郎左衛門を一騎討ちで破り勇名を馳せます。二俣城の戦いでは武田本軍
と遭遇。武田軍に追撃され、不利な地形に陣取り、家康率いる本隊を逃がし撤
退戦を無事に完了させました。
 
 この時に忠勝が着ていたのが鹿角の兜に黒糸威(くろいとおどし)の鎧で、
三方ヶ原の戦いでは左翼を担い、武田家家臣山県昌景隊と戦い撃退している。
この他、長篠城攻めでは武田軍を破り、高天神城奪還戦にも参戦している。
これらの合戦における忠勝の活躍は敵味方を問わずに賞賛され、家康からは
「まことに我が家の良将なり」と激賞され、「蜻蛉(とんぼ)が出ると、蜘
蛛の子散らすなり。手に蜻蛉、頭の角のすさまじき。鬼か人か、しかとわか
らぬ兜なり」と忠勝を詠んだ川柳もあるといわれるほど。また、秀吉からは
忠勝の勇猛ぶりに、徳川を滅ぼしたのちはわが家臣にと、忠勝を討ち取るこ
とを禁じました。
 
 敵が1万だろうが百万だろうが、たった一人で向かっていく百戦錬磨の戦
いで負けたことがない本多忠勝。今回の大河ドラマ、おろおろ怯える家康よ
りも本多忠勝ですぞ~、南房総いすみの本多忠勝大多喜城主と10万石饅頭
来年はこれで乗り切りましょう。
 
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   「2022年を振り返ってみると・・・」
 
 貴方にとって2022年はどんな年だったでしょうか。国内・国外情勢とか
なんて言うよりも自分の事で精一杯だったなんて言う方も多いのでは。少子高
齢化の社会では、車で走っていると「あ!子供が歩いてる」なんて驚く場合が
あります。「どこを見ても年寄りばかり」なんて思っていたら「あれー自分も
年寄りかー」なんて笑いますが。
 
 3月後半に1ヶ月近く入院しましたが、その後数人の友人がたてつづけに亡
くなりました。自分もそんな年になったんだなーと実感します。そこで身辺整
理をと思い、訳の分からぬパソコンをやめようと思ったら、いかに自分が無駄
なことをしていたのか。携帯があるのに家に固定電話がある。パソコンが2台
にipadがありテレビではチャンネルが多くなる衛星放送など。整理をするとか
なり浮きました。
 
 テレビは、BSはCMと知らない歌ばかり、地デジはバラエティで出演者だけ
で喜んでいる。ニュースは、北海道で交通事故や福岡で火事だの「そんな情報
はいらん!」。まあ、スマホにゲームの時代ですからね。テレビの役割も終わ
りました。それに加えてコロナと言う感染病と環境問題ですからさすがにこの
2022年、時代が大きく変わろうとしています。すでに1国で問題解決する
時代は終わっています。2023年、皆さんに幸多かれと願わずにはいられま
せん。
 
 高次脳機能障害の当事者は現在でも増えています。まわりの状況がどうであ
ろうと、家族会は支え合いながら2023年も頑張りますので、よろしくお願
い致します。当事者に寄り添い、会員皆さんで手をつなぎ、前に進んでいきま
しょう。
 
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「今月の貴方に贈る言葉」
 
  「半途にして怠れば 前功を失い未熟に帰る」
 
                安積 良齊(あさか ごんさい)朱子学者
 
*途中で辞めると今までの実績を失い 最初の状態に戻ってしまう。
 江戸で私塾を開き、吉田松陰・高杉晋作・岩崎弥太郎などが学んだ。
 
 
今月もご覧いただき ありがとうございました。良い年をお迎えください。