南房総高次脳機能障害家族と支援者の会 なんぼーこーじの毎月更新の会報です
安房の国から2023   南房会ストック2月号
南房総高次脳機能障害家族と支援者の会

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今後の予定

*2月18日(土)家族会定例会   午後1時30分〜 亀田リハビリ病院会議室
        会員以外の方でもお気軽に参観ください

*3月18日(土)家族会定例会   午後1時30分〜 沓見楽市座 
                        2023年度総会「活動方針検討」

*3月25日(土) 映画会  主催:千葉県高次脳機能障害支援普及事業
        第22回FNSドキュメンタリー大賞
       『今を忘れない ~高次脳機能障害になって~』(制作:テレビ愛媛)
            …くわしくは後日ホームページでご案内します。
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今月のストックは全国大会特集です。

2022年度  日本高次脳機能障害友の会全国大会

日本高次脳機能障害友の会の全国大会が、2023年1月15日(日)にオンライン形式で開催
されました。今年度の全国大会では、高次脳機能障害のある方の支援に携わる様々な領域
の方々にご登壇いただき、それぞれの立場から「私たちが高次脳機能障害者支援法に求め
ること」をテーマにディスカッションが行われました。

午前=シンポジュウム  「高次脳機能障害支援法制定に向けて」 
   講師 :深津玲子氏 渡邉修氏 加藤俊宏氏 片岡保憲氏 中村千穂氏
   シンポジウムコーディネーター : 山口加代子氏 生方克之氏 瀧澤学氏
午後=家族会紹介  神奈川・香川・和歌山・南房総

参加していただいた方々の声が届きました。


2022年度  オンライン全国大会
「高次脳機能障害支援法制定に向けて」に参加して

 南房総高次脳機能障害家族と支援者の会 会長   石黒 裕美

第一部のシンポジウム「高次脳機能障害支援法制定に向けて」では、それぞれのお話が納
得できるものでした。私の息子が交通事故に遭い、高次脳機能障害になってから早いもの
で今年の3月で18年になります。当時、私を含め周りの人も「高次脳機能障害」って何?
聞いた事がない障害でした。本を読み理解しようとしてもあまりに複雑で、人に説明など
なかなか出来ませんでした。家族会としても「チラシ」を作り宣伝活動を行なっています
が、なかなか広まりません。私たち家族会としては、すべての人に「高次脳機能障害」が
どのような障害なのかを知ってほしいと思っています。この「支援法」が出来れば社会の
認知度が上がりますので、全国の家族会が力を合わせて制定に向けて少しでも進んでいけ
ればと、シンポジュウムを聞いて思いました。

第二部は、各地の家族会の活動報告でした。私たち南房総の家族会も紹介していただき、
オンライン全国大会に無事に参加できました。オンラインの接続や会場準備に就労継続支
援B型の「大丈夫」の皆さんに大変お世話になりました。ありがとうございました。

 「亀田リハビリテーション病院」ソーシャルワーカー   速水 真紀江

日本高次脳機能障害友の会・2022年度オンライン全国大会が2023年1月15日(日)に開
催されました。コロナウイルス感染拡大に伴い、私は自宅から参加しました。
 
今回のテーマは「高次脳機能障害支援法制定に向けて」でした。第一部は国立障害者リハ
ビリテーションセンター顧問 深津玲子先生をはじめ、医師、支援者、家族会、それぞれ
の立場の方からのお話を聴くことができました。法律として制定され、厚労省に高次脳機
能障害のことだけを考えてくれる方ができる、というのはとても大きな変化だと感じまし
た。ただ、法律ができたからすべて解決、ということにはなりません。やはり現場の支援
者が当事者・家族にしっかり寄り添い、一緒に考え行動をしていくことが何より大切だと
思いました。 

第二部は全国の家族会活動紹介で、神奈川県、香川県、和歌山県、そしてわれらが南房総
高次脳機能障害家族と支援者の会が登場しました!全国の家族会のお話を聴き、ZOOMなど
のオンライン会議でコミュニケーションをとる家族会もあり感心したり、どこでも会員の
高齢化や会員数の減少が共通の課題と分かり、とても有意義な時間でした。全国で活動さ
れている方々の声に接し、元気をいただきました。そして、わたしたちの南房総高次脳機
能障害家族と支援者の会、なんぼーこーじのみなさま、アットホームで優しい雰囲気が画
面から伝わっていましたよ!この素敵な家族会が続いていくように、亀田リハビリテーシ
ョン病院としてできうる支援を続けていきたいと考えています。今後ともよろしくお願い
いたします。 

 「千葉県中核地域生活支援センターひだまり」コーディネーター   大森 宣広

皆さんこんにちは、ひだまりは南房会発足当時から家族会に関わっているご縁で今回記事
を書かせて頂いています。今回は先日(1月15日)にオンラインで行われた日本高次脳機能
障害友の会全国大会についての感想等をお伝えできればと思います。

午前中は、高次脳機能障害支援の法律の制定に関する事でした。専門的な話も多かったの
ですが発表の最後に、法律が制定されることで窓口が作られ、公共の場での配慮を求める
際などに、相談しやすくなるという話があり、外から見るとなかなか分かりずらい障害で
ある高次脳機能障害に対し、非常に大きな意義があるものだと感じました。

午後からは、各地域の家族会からの発表がありました。神奈川・香川・和歌山等の家族会
だったのですが、どこもアットホームな雰囲気で高次脳機能障害の方の生活には周りの方
の暖かさが必要不可欠である事が再認識できました。なんぼーこーじの皆さんの発表も行
われ、この活動が多くの方に認識頂けたらなという願いとともに、様々な場所でたくさん
の人が高次脳機能障害というものに関わっているという現状に、とても勇気づけられると
ころが大きかったです。

「日本高次脳機能障害友の会 2022年度オンライン全国大会に参加して」

 「千葉県千葉リハビリテーションセンター地域支援センター
  高次脳機能障害支援部(高次脳機能障害支援センター)」 作業療法士 岡本 美希子

第1部はシンポジウムで「高次脳機能障害支援法制定に向けて」というテーマで各分野か
らのお話がありました。第2部は各地の家族会の活動紹介がありました。

第1部を中心にして感想を書いていきたいと思います。
高次脳機能障害の支援普及事業開始から10年以上が経過していますが、障害福祉サービス
などの運用面においては、高次脳機能障害の障害特性に十分対応しているとは言えない状
況があるとのお話がありました。私も高次脳機能障害支援拠点機関の一員として、支援普
及に努めてきましたが、高次脳機能障害の認知度もまだまだ十分ではないと実感をしてい
ました。国民全体に高次脳機能障害のことが伝わればサービスが変わってくるとのご意見
もあり、全体に伝えるために高次脳機能障害支援法が必要と訴えられておりました。認知
症や発達障害と同程度に知られるためには法整備は大事だと思います。一支援拠点機関と
して、法整備にご協力しつつ、支援者向けへの研修を行い、支援普及や地域のみなさまへ
の支援に貢献していきたいと思いました。

第2部の各地の家族会の活動紹介では、ご家族や当事者のみなさまが活躍されている姿を
拝見し、こちらも元気が出る思いがいたしました。なんぼ~こ~じのみなさまが全国デビ
ュー!?されているお姿も拝見しました!

*参加された皆さんお疲れ様でした。また、感想をお寄せいただいた皆様有難うございま
した。高次脳支援法については数年前より全国大会でも取り上げられ論議を深めてまいり
ました。この必要性については全国の家族会の願いでもあります。支援法が成立すれば国
に担当部署が置かれ全国に高次脳機能障害が広まり、新たに高次脳機能障害になった家族
に適切な支援が受けられる。現状は県や市町村に強弱があり、安房圏域の南房総に他の圏
域の当事者家族が来ています。この広い千葉県ですから他の地域からの参加は当事者家族
にとっては大変です。身近に家族会があればサポートも受け安いのは言うまでもありませ
ん。この支援法の成立は全国の家族会の責任であり実現させなければなりません。そのた
めにも皆さんと力を合わせていく事が大切だと今回の全国大会で感じました。ただ残念な
のは、オンライン全国大会とは言っても、厚生労働省等行政からの挨拶が、手紙や電報で
頂けたらとは思いました。

皆さんお疲れ様でした。

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     「ブルース・ウイルス」

 昨年でしたか、すでに皆さんご存知でしょうが、アメリカの人気俳優ブルース・ウイ
ルスさん。ダイハードやシックスセンスに主演した方ですが、ロッキーやランボーのシル
ベスタ・スタローン氏やターミネーターやトータルリコールのシュワルツェネッガー氏の
ような筋肉派の俳優さんと違い、ごく普通の体型の俳優さんです。コメディ的な映画から、
なぜかアクション映画にも出演し一躍人気になりました。そのブルースさんが、昨年の3
月に突然引退表明しました。

 2021年、アカデミー賞に対抗した最低映画賞のゴールデンラズベリー賞にノミネートさ
れ受賞しました。ところがその3日後、現在の妻エマさんと元妻であるデミ・ムーアさん
(映画ゴーストに出演)が連名でインスタグラムに投稿。「現在ブルースは失語症と診断
され健康問題を抱えています。熟慮の末キャリアを離れることにしました。皆さんの継続
的な愛、思いやり、サポートにとても感謝しています」との声明で、アメリカ映画界に衝
撃が走り、私も驚きました。

 日本のCMでは、コーヒーは名優のトミーリー・ジョーンズ氏が出演して、携帯電話では
ドラえもんとブルースさんが出ていて驚きましたが、すでにこの時は体調が悪かったのか、
テレビの画面から覇気が感じられませんでした。ブルースさんは他にも、セリフが覚えられ
ないとか耳が聞こえにくい状態で映画に出演していたようです。有名俳優の異変での降板が
周りに与える影響もあるでしょうが、体調管理を考え即降板させるサポートも必要でしょう
ね。

 この失語症、脳梗塞や脳卒中などで脳が損傷を受け、会話に支障が出たり言葉を言い間
違えることがあります。ブルースさんはその他に聴力や記憶力にも影響していたように思い
ます。病気や交通事故などで脳がダメージを受けた箇所によって、身体が動かない・記憶で
きないなどの障害が現れます。ブルースさんの場合は一見なんともないように見えますが、
実は言葉や聴覚、記憶に障害を受けている高次脳機能障害で、外見からは「見えない障害」
と言われています。

  好きな俳優さんでしたが引退とのことで残念です。今後はゆっくり静養してください。
ちなみに、シルベスタ・スタローン氏やジョン・トラボルタ氏など、多くの俳優人の皆さ
んからサポート支援の声があったそうです。また、ゴールデンラズベリー賞は主催者側か
ら撤回と謝罪があり、とりやめになったそうで名誉を回復したそうです。ブルース・ウイ
ルスさん大変お疲れ様でした。

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     「素朴な疑問」

    「なにを食べたか覚えてないよ〜」これは記憶障害。
    「食事?ぜんぜん食べてないよ〜」これは認知症。

*本日もご覧いただき有難うございました。