日本高次脳機能障害友の会よりメール通信
NPO法人 日本高次脳機能障害友の会より「2024年度メール通信No.1」が届きました。
今年度の幹事は福島県とのことです。
なお、令和6年度日本高次脳機能障害友の会総会は令和6年5月19日(日)14時~、昨年と同じJA共済ビルカンファレンスホール(東京都千代田区平河町2-7-9 JA共済ビル)で開催とのことです。
また、⽇本⾼次脳機能障害友の会第20回全国⼤会2024 in 福島 は、令和6年10月4日(金)・5日(土)、ホテルハマツ(福島県郡山市虎丸町3番18号)にて、「福島から届けよう私たちの未来」~集える場所、居場所が勇気をくれる~ をテーマに開催とのことです。いかがしましょう?
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◇理事だより
みなさま、こんにちは高次脳機能障がい友の会うつくしまの遠藤です。今年は元旦早々、能登半島震災で被災されている石川県のみなさまに置かれましてはお見舞い申し上げます。
さて、さくらの便りが南の方から聞こえてくるような季節になり当事者及び家族の皆さんも気持ちが高まる日々ですが、福島ではもう少しで日本三大のしだれ桜として有名な滝桜も春が待ち遠しく思っている今日この頃です。
福島の震災も13年が経ちその節には励ましのお言葉を頂きありがとうございます。日本高次脳機能障害全国大会も地震やコロナ感染症と幾度となくリモートで開催しようか、迷っておりましたが全国の会員の皆様に、ぜひ福島へ行きたいとの有難いお言葉を頂きました。今年の10月4日と5日に日本高次脳機能障害友の会全国大会20周年としてリアル開催を進めている次第です。そのような時間の中で高次脳機能障害支援法が着々と進んでおります。全国大会で良い報告が出来れば最高ですね。
現在の福島は2次被害として今も放射能問題が山積しておりますがふるさとを捨てることが出来ない県民がいることも現実です。私もその一人ですが、福島で当事者家族の会を発足し、甚大な震災の状況下でも福島から避難しないで一生懸命頑張っている当事者と家族のことを知ってもらい、どうしたら県民に高次脳機能障害を理解して頂けるかを模索して来ました。そのような中で県の障害福祉課や県支援機関指定病院のソーシャルワーカーの方々が懸命に働きかけてくださり、6か所の支援病院が増設され家族サロンを開催できるようになりました。徐々に認知されてTVやラジオ等にも紹介されることが多くなってきた時にコロナ感染症によって振り出しに戻ってしまったところがありました。しかし、家族サロンに開催が出来なくなりこの3年間で当事者や家族がサロンの再開を待ち望む当事者が多かったようです。
昨年からは新理事長に脇氏に迎え新「高次脳機能障がい友の会うつくしま」として新たな第1歩を迎え、今まで以上に家族の会を盛り立て全国大会を迎えます。やはり大きなイベントを開催することは医療、行政、当事者家族の協力により成り立つと思います。そして、日本高次脳機能障害・各会員のみなさまに支えて頂きながら20周年を成功させたいと願っていますので是非、10月には福島へ足を運んでください。宜しくお願い致します。
(NPO法人高次脳機能障がい友の会うつくしま 理事 遠藤良一)
◇報告
○2月16日に実施された会議の報告です
【令和5年度第2回高次脳機能障害支援普及全国連絡協議会(高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業)】
1.開会あいさつ:国立障害者リハビリテーションセンター総長
2.高次脳機能障害及びその関連障害に対する支援普及事業 運営方針及び施策の動向
厚生労働省・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課長補佐より、高次脳機能障害を有するものへの支援に対する評価として、令和6年4月から実施される報酬改定で高次脳機能障害支援体制加算が新設されるとの報告がありました。
3.各ブロック会議検討課題等への質疑応答
支援体制の強化、医療との連携、人材育成、普及啓発について、職業と生活の支援について、質問自治体と回答自治体を中心とした意見交換が行われました。職業と生活の支援については、「脳卒中の治療と仕事の両立お役立ちノート」を作成した産業医科大病院の「治療と仕事の両立支援」について詳細な報告がありました。
4.国立障害者リハビリテーションセンターより以下の報告がありました。
(1)厚生労働科学研究「障害福祉サービス等における高次脳機能障害の支援困難度の評価指標についての研究」について
(2)高次脳機能障害情報・支援センターウェブサイト 高次脳機能障害相談窓口(都道府県)の掲載情報更新について
(3)高次脳機能障害支援者養成研修パッケージについて
5.質疑応答
6.閉会あいさつ 国立障害者リハビリテーションセンター 自立支援局長
【令和5年度第2回支援コーディネーター全国会議・シンポジウム】
1.開会あいさつ 自動車運転再開支援 課題と展望
国立障害者リハビリテーションセンター 高次脳機能障害情報・支援センター長
2.講演「新潟県における高次脳機能障害者の自動車運転再開支援」
新潟医療福祉大学リハビリテーション学部言語聴覚学科 準教授 佐藤 卓也 氏
3.シンポジウム~地域における高次脳機能障害者の移動に関する支援について~
1. 講演 「地域における多様な移動の手段と移動の支援」
千葉県立保健医療大学健康科学部リハビリテーション学科 教授 藤田 佳男 氏
2. 実践紹介「地域における移動支援の実践」
株式会社Reha Labo Japan モビリティ事業部門 責任者 永島 匡 氏
3. 当事者・家族会から「世田谷での高次脳機能障害者ガイドヘルパーについて」
高次脳機能障害者と家族の会 代表
世田谷高次脳機能障害連絡協議会 代表
ケアステーション連 今井 雅子 氏
4.閉会
次年度の開催は6月26日(水)の予定です。
【所感】
高次脳機能障害支援普及全国連絡協議会にて、4月からの報酬改定で新設される高次脳機能障害者支援体制加算の要件として「高次脳機能障害に関する研修を受講した」「専門性を有する」との表記があり、研修の内容や予算について複数の都県から質問が寄せられた。後日厚生労働省所管課から都道府県が実施主体となり「高次脳機能障害支援者養成研修」を実施するよう要請があった。会議の中で都道府県の担当者からは急には予算付けが難しいとの声があがっていた。
支援コーディネーター全国会議は、自動車運転再開支援の講演と、地域での高次脳機能障害者の移動に関するシンポジウムが開催されました。地域で実際に取り組まれている移動支援の実践例や世田谷区の高次脳機能障害ガイドヘルパーは、行政や地域を巻き込む取り組みとして素晴らしい実践だと感じた。
(脳損傷友の会コロポックル副代表 内田 由貴子)
◇お知らせ
○令和6年度日本高次脳機能障害友の会総会
総会日時:令和6年5月19日(日)14時~
開催方法:対面開催
開催場所:JA共済ビルカンファレンスホール(東京都千代田区平河町2-7-9 JA共済ビル 1F)
・運営会員の皆さまへの議案書と委任状の送付は5月上旬頃を予定しております。
・総会に出席できない方は委任状の返送を何卒よろしくお願いいたします。
・準会員の皆さまは総会にオブザーバーとして参加していただくことができます。
ご多忙中大変恐縮ではございますが、ご出席くださいますようご案内致します。
○⽇本⾼次脳機能障害友の会第20回全国⼤会2024 in福島
会期:令和6年10月4日(金)・5日(土)
会場:ホテルハマツ(福島県郡山市虎丸町3番18号)
大会テーマ:「福島から届けよう私たちの未来」~集える場所、居場所が勇気をくれる~
待ちに待った対面開催です。ぜひ多くの皆さんの参加をお待ちしています。
○国土交通省から以下の通りモデル事業を実施する自立訓練事業所を公募しますとの通知がありました
国土交通省は、自動車事故による高次脳機能障害者の社会復帰を促進する方策の検討
を目的として、自立訓練事業所によるモデル事業を令和4年度より実施しているとこ
ろ、令和6年4月8日(月)より、令和6年度にモデル事業を実施する自立訓練事業
所の公募を開始します。
■ 高次脳機能障害特有の症状として、社会的行動障害や記憶障害がありますが、適切なリハビリテーションを受けることで社会復帰につながる可能性があります。
一方、頭部外傷を治療する病院や自立訓練を提供する事業所はあるものの、入院中は患者にとって守られた環境下での生活となるため、高次脳機能障害が概して目立
たず、発見されないことがあるほか、高次脳機能障害に理解のある事業所も多くない状況にあります。また、高次脳機能障害の発見が遅れる場合や適切な自立訓練を
受けられず、高次脳機能障害を有する者が社会復帰できない状況も生じています。
■ このため国土交通省では、自動車事故による高次脳機能障害者の社会復帰を促進する方策を検討することを目的として、高次脳機能障害の把握から自立訓練、地元
復帰まで切れ目のないサポートの取組みを支援するモデル事業(社会復帰促進事業)を令和4年度に4地域、令和5年度に7地域にて実施しました。
■ 今般、令和6年度にモデル事業を実施する自動車事故による高次脳機能障害者が利用する自立訓練事業所(機能訓練・生活訓練)を以下のとおり公募します。
制度については別添をご参照下さい。
公募期間:令和6年4月8日(月) ~ 令和6年5月10日(金)
公募要領:https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk2_000165.html
■ 令和4年度のモデル事業における自立訓練事業所の具体的な取組みを好事例集にとりまとめましたので、是非ご覧下さい。
(https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001727603.pdf )
◇家族会紹介
脳外傷友の会コロポックル道東(北海道帯広市)の紹介
2001年1月20日、脳外傷友の会コロポックル道東は結成総会を開催し誕生しました。1999年2月に札幌で脳外傷友の会コロポックルが設立され、中野代表、篠原副代表のお力で「十勝地区の集い」を開催していただき、当事者・家族は同じ悩みで苦しんでいる人と出会いました。そして、何回か集まって自分の悩みや困っている事を話すことで心が軽くなっているのを感じ、もっと多くの困っている人がいるはずだからと友の会を作ることになりました。
札幌の友の会に相談しながら「支部」としてスタートし色々な事をお世話になりました。現在も、年1回開催される全道コロポックル交流会で中野さん、篠原さんに会うと相談したいことがたくさんあります。
帯広は、障がい者支援の福祉施設が多く何か困ると、帯広保健所、市役所、社会福祉協議会、十勝圏域障がい者総合相談支援センター等へ相談に駆け回りました。たくさんの方の支援があって今日まで友の会を続けてきています。
2001年10月、幸いなことに会員のビルの3階を貸していただけるようになり作業所を開設できることになりました。目的は、障害の当事者が日々出かけて、人と会って、話をする場を作る事でした。資金もなく、すべて持ち寄りで始めました。当事者も家族も今から、24歳若かったから楽しかったです。
2006年にNPO法人を取得し、帯広市から地域活動支援センターⅣ型として助成をしていただき今日に至っています。
友の会の活動は学習と交流が目的です。毎年4月に総会を開催し年間の活動計画を決めています。学習は、帯広リハビリテーション講習会を開催しています。市内の脳外科の医師の方に当初から変わらず、実行委員長を担っていただいています。何人かの会員の主治医であり心強い理解と支援をいただいています。交流は、帯広市の福祉バスを利用して道内の研修旅行をしています。札幌や旭川、網走、釧路等の会員との交流もできました。新年交流会は、調理器具の整った調理室を借り、参加者全員で手分けして料理をします。出来上がりは豪華なレストランのバイキングのようです。
昨年から、もっと気楽に友の会に参加し話ができる「茶話会」が始まりました。友達とお茶とお菓子で世間話をしているような場です。今まで活動に、参加できなかった会員に何とか参加していただきたいと工夫しています。
現在の活動の悩みとして、道東は広い地域に会員がいますが、十勝地方が中心に動いているので、点在している会員をどう支援していくかという事です。
(NPO法人脳損傷友の会コロポックル道東 会長 高橋 美枝子)
■日本高次脳機能障害友の会メール通信の編集は、理事 内田由貴子(脳損傷友の会コロポックル副代表)が担当しています。高次脳機能障害のニュース、各地の家族会の活動、情報などをお寄せください。
E-mail:koropokkuru@mail.goo.ne.jp
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NPO法人 日本高次脳機能障害友の会
〒780-8014 高知県 高知市 塩屋崎町2丁目12-42
TEL:088-803-4100 FAX:088-803-4420
事務局 岡村 忠弘
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