南房総高次脳機能障害家族と支援者の会 なんぼーこーじの毎月更新の会報です
安房の国から2021 南房会ストック8月号
南房総高次脳機能障害家族と支援者の会

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今後の予定
 
・ 8月21日(土)家族会定例会・休会(毎年8月はお休みです)
 
・ 8月24日(火)パラリンピック開幕
 
・ 9月18日(土)家族会定例会 沓見楽市座 午後1時30分~
 
・ 9月18日(土)~19日(日)
          「第26回千葉ボッチャ選手権大会」
          バルドラール浦安アリーナ(浦安市総合体育館)
          昨年度の25回大会の新型コロナウイルス感染予防ノウ
          ハウをベースに開催します。大勢の方に参加して頂けま
          すよう宜しくお願いいたします。
 
・10月2日(土) 「高次脳機能障害オンライン全国大会in亀田リハ」
          第1部 シンポジウム「高次脳機能障害支援法制定に向けて」
          第2部 各地の家族会 活動報告
          午前9時30分~午後2時30分
          亀田リハビリテーション病院
          問い合わせ 南房総高次脳機能障害家族会
                090-8505-4348 石黒
          10月の定例家族会は10月2日に繰り上げて開催します。
 
・10月23日(土)交流会ミニ旅行「マザー牧場」
        内容は現在検討中 参加者募集中
          
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   「入院からアプローチする高次脳機能障害支援」
 
                千葉県千葉リハビリテーションセンター
                       脳神経内科 赤荻 英理
 
 こんにちは、千葉リハに赴任して以来、十数年にわたり高次脳機能障害の
診療に携わってまいりましたが、改めて長くお付き合いしていく障害だと感
じています。
 
 さて、当センターは回復期リハビリテーション病床を有しており、高次脳
能支援は入院期間内に完結することは少なく、退院後も長期に渡り支援を要
することが多いのが現状です。初期は、失われた機能回復を目指しますが、
その後は徐々に、残存機能を効果的に利用するための代償手段を取り入れて
生活能力をを獲得し、在宅生活そして社会生活に戻っていきます。
 
 高次脳機能障害は、目に見えない認知活動の問題であることから、他から
はわかりにくいのが特徴です。保護的環境における入院生活では、障害が日
常生活や社会生活に与える影響が明らかとはならず、退院後に初めて問題が
顕在化する事も多いいです。よって、入院中からその先の段階を見込んでア
プローチを行うことが重要になります。そこで今回私たちは、入院中の高次
脳機能障害の患者さんを対象として行う支援を、フェーズ(段階)毎に視覚
化した「入院からの高次脳支援視覚化シート」を作成しました。
 
 これにより、今まで以上に必要な支援を担当する支援者に関わらず、適切
なタイミングで提供できることが期待されます。もちろん、高次脳機能障害
は、障害特異性や個別性が高いですので、シートに記載されたことが、すべ
ての患者さんにあてはまるわけではありません。あくまでも、それまで症例
毎に共有していた各職種による支援の提供や流れを標準化し、その後の支援
につなげていくことが重要と考えています。今後とも千葉リハが蓄積してき
た高次脳支援をより充実させたものにしていきたいと考えていますので、今
後とも宜しくお願いいたします。
 
              こ~じのう掲示板 44 菜の花メッセージ
 
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   「高次脳機能障害者とその家族の軌跡 ~奇跡の体験記~」
                        
 高次脳機能障害の方は、奇跡的に一命を取り留めた方がほとんどです。家
族と共に命がけでリハビリに取り組み、生きるすべを見つけてきた奇跡の体
験を綴りました。ご協力いただきましたご家族様には、つらい記憶を思い出
しながらの体験記作成で申し訳なかったのですが、いろいろな体験を整理で
きてよい機会だった、と言っていただきました。
 
 平成22年度に第1版を作成しましたが、多くの人に配布され手元には一
冊も残っていません。それから4年後の体験記は、就労を果たした人、就労
に挑戦した人が増えてきました。それからさらに4年が経過して、やはり体
験記はすべてなくなってしまいました。新しく相談に来られる方も多く、体
験の冊子は貴重なきろくです。その後と言う事で引き続きの方、新たに体験
談を加えていただいた方など、いろいろな方にご協力いただきました。
 
 平成23年度より「高次脳機能障害サポートネットひろしま」も就労支援
事業を始め、クラブハウスシェイキングハンズからも多くのメンバーが働き
始めました。自立という言葉が良く聞かれますが、働く事すべてが自立では
ありません。残された能力により、新たな生活、生きる活力を見出すことが
アクシデントに負けない生き方だと思います。当事者の力だけではなく、家
族と共に障害とどう向き合って、新たな人生を作り上げていくのか、奇跡的
に生き残った人たちの貴重な体験が、今、渦中で悩まれている人たちの生き
る道しるべになればと思い、この冊子を作成致しました。皆様の支援の一助
になることを願って、ご一読いただければ幸いに存じます。
 
           NPO法人高次脳機能障害サポートネットひろしま
                        理事長 濱田 小夜子
 
 
 大変ご苦労されて作り上げたこの冊子、南房会の皆さんに読んでいただく
ため、定例会で紹介させていただきます。ありがとうございました。
 
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   「パラリンピック」
 
  パラリンピック、皆さんご存知ですが、当大会の起源とされているのは
1948年7月28日、ロンドンオリンピックの開会式と同日に、イギリス
のストーク・マンデビル病院で行われた競技大会で戦争で負傷した兵士たち
のリハビリテーションとして「手術よりスポーツを」と始められたそうです。
当初はアーチェリーだけだったようですが、現在では身体障害者(肢体不自
由(上肢・下肢および欠損、麻痺)、脳性麻痺、視覚障害、知的障害)を対
象とした障害者スポーツの総合競技大会で、オリンピックと同じ年に同じ場
所で開催され2004年のアテネ大会から夏のオリンピックと共同で行われ
ています。
 
 東京2020年の予定を新型コロナで1年延期され、2021年(令和3
年)8月24日から9月5日までの13日間、日本の東京都で開催される予
定なのが第16回夏季パラリンピックです。今大会では22競技537種目
が実施されます。2015年1月31日にアラブ首長国連邦の首都アブダビ
で行われた国際パラリンピック委員会の理事会で、新競技にバドミントンと
テコンドーが採用され、逆に脳性麻痺7人制サッカーとセーリングは削除さ
れました。ボッチャはもちろんおこなわれます。
 日本で最初にボッチャクラブを作られたのは市原ボッチャクラブの皆さん
ですが、今回もパラリンピックに参加するようで、応援しようとチケットも
手に入れたのですが、無観客だそうで皆さんガッカリです。前回の銀メダル
よりも輝かしい金メダルを!、期待したいですね。
 
 南房総地域でも、新型コロナがなければボッチャ大会を開きたいと思いま
すが、残念です。年々参加者も増えていますので、いずれはこの地から全国
大会に参加できるメンバーを出せればと思っています。まずは今回のパラリ
ンピック、応援していますので頑張っていただきたいと思います。
 
 「頑張れニッポン!」
 
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    「今月の貴方に贈る言葉」
   
   「もし翼を持たずに生まれて来たのなら
            翼を生やすためにどんな障害も
                       乗り越えなさい」
 
       ココ・シャネル (フランスのファッションデザイナー)     
                      
今月もご覧いただき ありがとうございました  
問い合わせ 南房会 ishiguro.hiroaki@beige.plala.or.jp